賃貸不動産経営管理士 過去問
令和7年度(2025年)
問32 (金銭管理 問5)
問題文
ア 原状回復ガイドラインによれば、賃借人所有のエアコンの設置によって生じた壁のビス穴の跡の原状回復費用は、賃借人の負担とはならない。
イ 原状回復ガイドラインによれば、喫煙によりクロスに付着したタバコの臭いの原状回復費用は、賃借人の負担とはならない。
ウ 原状回復ガイドラインによれば、フローリングワックスがけの費用は、賃借人の負担とはならない。
エ 原状回復ガイドラインによれば、備付けのエアコンの内部洗浄の費用は、喫煙による臭いの付着の有無にかかわらず、賃借人の負担となる。
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問題
賃貸不動産経営管理士試験 令和7年度(2025年) 問32(金銭管理 問5) (訂正依頼・報告はこちら)
ア 原状回復ガイドラインによれば、賃借人所有のエアコンの設置によって生じた壁のビス穴の跡の原状回復費用は、賃借人の負担とはならない。
イ 原状回復ガイドラインによれば、喫煙によりクロスに付着したタバコの臭いの原状回復費用は、賃借人の負担とはならない。
ウ 原状回復ガイドラインによれば、フローリングワックスがけの費用は、賃借人の負担とはならない。
エ 原状回復ガイドラインによれば、備付けのエアコンの内部洗浄の費用は、喫煙による臭いの付着の有無にかかわらず、賃借人の負担となる。
- ア、イ
- ア、ウ
- イ、エ
- ウ、エ
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この過去問の解説 (3件)
01
この問題は、国土交通省の「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」における、賃貸人・賃借人の負担区分を理解しているかを問う問題です。ポイントは、通常損耗・経年変化 → 賃貸人負担、故意・過失・善管注意義務違反 → 賃借人負担という基本原則です。
ア(正しい)
原状回復ガイドラインでは、エアコン設置のための通常のビス穴程度であれば、通常使用の範囲内とされ、賃借人負担にはならないとされています。
イ(誤り)
喫煙によるヤニ汚れや臭いの付着は、通常使用を超える損耗とされ、原則として賃借人負担となります。
ウ(正しい)
ワックスがけは、建物維持管理の一環として通常は賃貸人負担とされています。
エ(誤り)
通常使用による汚れであれば、エアコン内部洗浄費用は原則として賃貸人負担です。
一方、喫煙によるヤニや臭いなど、賃借人の使用方法に原因がある場合には賃借人負担となります。「喫煙の有無にかかわらず常に賃借人負担」とする点が誤りです。
原状回復ガイドラインでは、通常損耗や経年変化は賃貸人負担、故意・過失等による損耗は賃借人負担とされています。したがって、誤っているものの組合せは 「イ、エ」 です。
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02
本問は、「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン(再改訂版)」に基づいた事案についてを問うています。
ア
【正】
賃借人所有のエアコンの設置によって、生じた壁のビス穴の跡については、一般的な生活をしていくうえで必需品になってきており、その設置によって生じたビス穴等は通常の損耗と考えられるとあり、賃借人が通常の住まい方をしていても発生すると考えられ賃借人の負担となりません。
イ
【誤】
喫煙によりクロスに付着したタバコの臭いの原状回復費用は、通常に使用による汚損を超えるものと判断される場合が多いと考えられるとされており、賃借人負担となります。
ウ
【正】
ワックスがけは、通常の生活において必ず行うとまでは言い切れず、物件の維持管理の意味合いが強いことから、賃貸人負担とすることが妥当と考えられます。
エ
【誤】
備付けのエアコンの内部洗浄の費用は、通常の生活において必ず行うとまでは言い切れず、賃借人の管理の範囲を超えているので、賃貸人負担とすることが妥当と考えられます。
しかし、喫煙による匂いの付着は賃借人の過失の場合が多く、その場合は賃借人負担となる可能性があります。
したがって、本問の「喫煙による臭いの付着の有無にかかわらず、賃借人の負担となる」の箇所は誤りです。
実務で、エアコン内部洗浄は賃借人の過失関わらず賃借人の負担とされることがありますが、契約書の特約で対応していることが多いです。
ガイドラインでは、賃借人に過失がなければ賃貸人負担が妥当とされています。
したがって、誤っているものの組み合わせは、イ・エです。
原状回復をめぐるトラブルとガイドラインについては、毎年出題されています。
ガイドラインはまず一覧を確認し、更に消耗、毀損部位ごとに確認、暗記が必要です。
沢山ありますが、1問1問確実に正誤をだすことが得点に繋がります。
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03
本問は、「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」に基づく、退去時の原状回復費用負担に関する問題です。
日常的な生活で生じる損耗か、賃借人の不注意や特別な使い方で生じる損耗かを中心に整理していきましょう。
ア:正しい
この選択肢が言っていることは、
入居者が自分で買ったエアコンを取り付けたときに壁にできたネジ穴の修理代は、入居者が払わなくてもよいと言っています。
【ここがポイント】
見るべきポイントは、「エアコンの設置によって生じた壁のビス穴の跡」「賃借人の負担とはならない」としている部分です。
【解説】
エアコンは、現代の一般的な生活をしていくうえで必需品となっています。そのため、エアコンを設置するために壁にビス穴が開いてしまうことは、通常の生活で生じる損耗(通常損耗)と考えられます。通常損耗の修繕費用は毎月の家賃に含まれているとされるため、賃借人が退去時に別途負担する必要はありません。この取扱いで問題ないため、この記述は正しいです。
【覚えておきたいポイント】
・エアコン設置による壁のビス穴は通常損耗にあたる
・通常損耗の原状回復費用は賃貸人が負担する
イ:誤り
この選択肢が言っていることは、
部屋の中でタバコを吸ったことによって、壁紙(クロス)にタバコの臭いが染み付いてしまった場合の壁紙の修理代は、入居者が払わなくてもよいと言っています。
【ここがポイント】
見るべきポイントは、「喫煙によりクロスに付着したタバコの臭い」「賃借人の負担とはならない」としている部分です。
【解説】
原状回復ガイドラインにおいて、喫煙によって壁紙がヤニで変色したり、タバコの臭いが付着したりした場合は、通常の生活で生じる汚れの範囲を超えているものと判断されます。そのため、このような場合の壁紙の張替えやクリーニングの費用は、賃借人が負担しなければなりません。賃借人の負担とはならないとしているため、この記述は誤りです。
【覚えておきたいポイント】
・タバコのヤニや臭いによる壁紙の汚れは通常損耗を超えるとされる
・タバコによるクロスの変色や臭いの付着は賃借人が負担する
ウ:正しい
この選択肢が言っていることは、
退去するときに、フローリングにワックスをかける費用は、入居者が払わなくてもよいと言っています。
【ここがポイント】
見るべきポイントは、「フローリングワックスがけの費用」「賃借人の負担とはならない」としている部分です。
【解説】
フローリングのワックスがけは、通常の生活において入居者が必ずやらなければならないとまでは言えません。次の入居者を確保するための物件の維持管理や化粧直しの意味合いが強いため、賃貸人が負担するのが妥当とされています。賃借人の負担とはならないため、この記述は正しいです。
【覚えておきたいポイント】
・フローリングのワックスがけ費用は賃貸人が負担する
・次の入居者のための化粧直し費用は賃借人の負担にならない
エ:誤り
この選択肢が言っていることは、
部屋に最初から付いていたエアコンの内部を洗浄する費用は、タバコの臭いが付いているかどうかにかかわらず、必ず入居者が払わなければならないと言っています。
【ここがポイント】
見るべきポイントは、「備付けのエアコンの内部洗浄の費用」「喫煙による臭いの付着の有無にかかわらず、賃借人の負担となる」としている部分です。
【解説】
備え付けのエアコンの内部洗浄は、喫煙等によるタバコのヤニや臭いが付着しているような特別な事情がない限り、通常の生活において必ず行うとまでは言えません。そのため、通常の生活による汚れの範囲であれば、賃借人の管理の範囲を超えているとして賃貸人が費用を負担するのが原則です。喫煙による臭いの付着の有無にかかわらず賃借人の負担となるとしているため、この記述は誤りです。
【覚えておきたいポイント】
・通常の備え付けエアコンの内部洗浄費用は原則として賃貸人負担である
・喫煙等による臭いが付着している場合は賃借人負担となることがある
本問では、原状回復の費用負担における「通常損耗」と「特別損耗」の区別が重要なポイントです。
・エアコン設置のビス穴やワックスがけは賃貸人の負担になる
・タバコのヤニや臭いは賃借人の負担になる
・備え付けエアコンの内部洗浄は原則として賃貸人の負担になる
このように、どのような損耗が誰の負担になるのかを正しく理解しておくことが大切です。
参考・参照文献
・国土交通省『原状回復をめぐるトラブルとガイドライン』
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