賃貸不動産経営管理士 過去問
令和7年度(2025年)
問10 (管理受託契約 問3)
問題文
このページは閲覧用ページです。
履歴を残すには、 「新しく出題する(ここをクリック)」 をご利用ください。
問題
賃貸不動産経営管理士試験 令和7年度(2025年) 問10(管理受託契約 問3) (訂正依頼・報告はこちら)
- 賃貸住宅管理業者の営業所において業務管理者が2名選任されていたが、そのうち1名の業務管理者が退職した場合、新たに業務管理者を追加して選任するまでは、その営業所では新たな管理受託契約を締結することができない。
- 業務管理者は、入居者の居住の安定の確保等の観点から、賃貸住宅管理業者の従業員が行う管理業務等について必要な指導、管理及び監督の業務に従事する必要があり、宅地建物取引士の業務を兼務することはできない。
- 破産手続開始の決定を受けて復権を得ない者を、業務管理者に選任することはできない。
- 賃貸人から依頼を受けて200戸以上の賃貸住宅の維持保全を行っている実態があるものの、明示的に契約等の形式により委託を受けていない場合は業務管理者を選任する必要はない。
正解!素晴らしいです
残念...
この過去問の解説 (3件)
01
本問は、賃貸住宅の管理業務等の適正化に関する法律における業務管理者の役割・設置義務・欠格事由を問う問題です。ポイントは、業務管理者の配置義務(営業所ごと)他資格との兼務可否、欠格事由「実態としての管理」の扱いです。
業務管理者は営業所ごとに一定数の選任義務がありますが、一時的に欠けた場合でも、直ちにすべての契約締結が禁止されるわけではありません。通常は速やかに補充すべき義務(是正義務)が問題となります。
したがって、「一切契約できない」とするのは言い過ぎで誤りです。
業務管理者は、管理業務の指導・監督を行う立場ですが、宅地建物取引士との兼務は可能です。実務でも兼務は一般的であり、禁止規定はありません。よって誤りです。
業務管理者には欠格事由があり、破産者で復権を得ていない者は該当します。これは宅建業などと同様の考え方で、適正な業務遂行の観点から制限されています。したがって正しいです。
賃貸住宅管理業法では、形式ではなく実態(実質的に管理を受託しているか)で判断されます。したがって、明示的な契約がなくても実態として管理していれば規制対象となり、業務管理者の選任が必要です。
業務管理者不足 → 即契約禁止ではなく、速やかな是正が必要
宅建士 → 兼務可能
破産者(未復権) → 選任不可(欠格事由)
実態判断 → 契約形式がなくても規制対象
したがって、正しいものは③です。
参考になった数3
この解説の修正を提案する
02
本問は、業務管理者の設置に関する問題です。
業務管理者の位置づけを理解し問題を解いていきましょう。
【誤】
賃貸住宅管理業者は事務所ごとに1名の業務管理者を選任することが義務付けられています。(賃貸住宅の管理業務等の適正化に関する法律 第12条)
本問の場合は2名業務管理者が選任され1名退職しても1名選任済なので、追加せずとも管理受託契約を締結できます。
【誤】
業務管理者は専任である必要はないので、業務管理者が宅地建物取引士の業務を兼務することは違反ではありません。
【正】
破産手続開始の決定を受けて復権を得ない者は業務管理者の欠格事由に該当します。したがって業務管理者に選任することはできません。
欠格事項は以下です。
【賃貸住宅の管理業務等の適正化に関する法律 第6条第1項第1号~第7号】
・心身の故障により賃貸住宅管理業を的確に遂行することができない者として国土交通省令で定めるもの
・破産手続開始の決定を受けて復権を得ない者
・登録を取り消され、その取消しの日から五年を経過しない者
・拘禁刑以上の刑に処せられ、又はこの法律の規定により罰金の刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなった日から起算して5年を経過しない者
・暴力団員に該当する、または暴力団員でなくなった日から五年を経過しない者
・賃貸住宅管理業に関し不正又は不誠実な行為をするおそれがあると認めるに足りる相当の理由がある者として国土交通省令で定めるもの
・営業に関し成年者と同一の行為能力を有しない未成年者でその法定代理人が前各号のいずれかに該当するもの
【誤】
形式に委託を受けていない場合でも、200戸以上の賃貸物件の維持保全を賃貸人の代理で行う実態があれば、賃貸住宅管理業を営んでいるとみなされ業務管理者を選任しなければいけません。【賃貸住宅の管理業務等の適正化に関する法律 の解釈・運用の考え方 第2条2項関係1】
登録を受けた賃貸住宅管理業者は、営業所または事務所ごとに1人以上を選任しなければいけません。こちらをスッキリ整理しましょう。
また、業務管理者の欠格事項は賃貸住宅管理業を営む者(代表者)と同じ内容です。こちらも覚えておきましょう。
参考になった数2
この解説の修正を提案する
03
本問は、賃貸住宅管理業法における業務管理者に関する問題です。
業務管理者の選任要件や兼務の可否を中心に、営業所での配置ルールもあわせて整理していきましょう。
誤り
この選択肢が言っていることは、
営業所に業務管理者が2人いる状態で、そのうち1人が辞めてしまった場合、代わりの1人を新しく補充するまでの間は、その営業所で新しい管理の契約を結んではいけないという場面です。
【ここがポイント】
見るべきポイントは、「1名の業務管理者が退職した場合」「新たな管理受託契約を締結することができない」としている部分です。
【解説】
賃貸住宅管理業法では、営業所に配置された業務管理者が「全て」いなくなってしまった場合(欠けるに至った場合)には、新しい業務管理者を選任するまで新たな管理受託契約を結ぶことができないと定められています。2名いるうちの1名が退職したとしても、まだ1名の業務管理者が残っているため「全てが欠けるに至ったとき」には当てはまりません。残りの業務管理者がいれば新たな契約を締結できるため、この記述は誤りです。
【覚えておきたいポイント】
・業務管理者が全ていなくなった場合は新たな契約締結が禁止される
・1人でも残っていれば通常通り契約を締結できる
誤り
この選択肢が言っていることは、
業務管理者は、管理業務の指導や監督といった重要な役割を担っているため、同じ不動産会社の中で宅地建物取引士(宅建士)の仕事を掛け持ちしてはいけないと言っています。
【ここがポイント】
見るべきポイントは、「宅地建物取引士の業務を兼務することはできない」としている部分です。
【解説】
業務管理者は、従業員が行う管理業務に対して必要な指導や監督をしっかり行える状態であれば、宅地建物取引士など他の業務と兼任(掛け持ち)することが認められています。兼務すること自体が法律違反になるわけではありません。宅地建物取引士の業務を兼務することはできるため、この記述は誤りです。
【覚えておきたいポイント】
・業務管理者は管理業務の指導・監督ができれば他の業務と兼務できる
・宅地建物取引士との兼務も法的に問題ない
正しい
この選択肢が言っていることは、
破産の手続きが始まり、まだ法律上の権利が回復していない(復権を得ていない)人は、業務管理者になるための条件を満たさないので、選任することができないと言っています。
【ここがポイント】
見るべきポイントは、「破産手続開始の決定を受けて復権を得ない者を、業務管理者に選任することはできない」としている部分です。
【解説】
業務管理者として選任されるためには、賃貸住宅管理業の登録の拒否要件(欠格要件)に当てはまらない人でなければなりません。欠格要件の中には「破産手続開始の決定を受けて復権を得ない者」が含まれています。この条件に当てはまる人は業務管理者になれないため、選任することはできないとするこの記述は正しいです。
【覚えておきたいポイント】
・業務管理者には登録の拒否要件(欠格要件)と同じ条件が適用される
・破産して復権を得ていない人は業務管理者になれない
【欠格要件】
賃貸住宅管理業の登録において、以下のいずれかに該当する場合は登録を拒否される欠格要件となります。
・心身の故障により業務を的確に遂行することができない者であること
・破産手続開始の決定を受けて復権を得ない者であること
・登録を取り消され、その取消しの日から5年を経過しない者であること(当該登録を取り消された者が法人である場合にあっては、当該取消しの日前30日以内に当該法人の役員であった者で当該取消しの日から5年を経過しないものを含む)
・禁錮以上の刑に処せられ、又は賃貸住宅管理業法の規定により罰金の刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなった日から起算して5年を経過しない者であること
・暴力団員等であること
・業務に関し不正な行為をするおそれがあると認めるに足りる相当の理由がある者であること
・営業に関し成年者と同一の行為能力を有しない未成年者で、その法定代理人が上記のいずれかに該当すること
・法人であって、その役員のうちに上記の条件(未成年者の条件を除く)のいずれかに該当する者がいること
・暴力団員等がその事業活動を支配していること
・財産的基礎を有しないこと
・資格者(業務管理者)を営業所等に配置しないこと
参照元:・e-Gov法令検索(デジタル庁)『賃貸住宅の管理業務等の適正化に関する法律』第6条
誤り
この選択肢が言っていることは、
貸主から依頼されて200戸以上の賃貸住宅の管理(維持保全)を実際に行っている場合でも、ちゃんとした契約書を結んでいなければ、賃貸住宅管理業のルールに縛られず、業務管理者を置かなくてもよいという場面です。
【ここがポイント】
見るべきポイントは、「明示的に契約等の形式により委託を受けていない場合は業務管理者を選任する必要はない」としている部分です。
【解説】
賃貸住宅管理業法における「委託を受けて」とは、はっきりとした契約書等があるかどうかに関わらず、貸主に代わって管理業務(維持保全)を行っている実態があるかどうかで判断されます。そのため、明示的な契約がなくても、200戸以上の管理業務を行っている実態があれば賃貸住宅管理業者として登録の義務が生じ、各営業所に業務管理者を選任しなければなりません。実態があれば業務管理者を選任する必要があるため、この記述は誤りです。
【覚えておきたいポイント】
・管理業務の委託は契約書等の有無に関わらず実態で判断される
・委託の実態があり管理戸数が200戸以上であれば登録と業務管理者の選任が必要である
本問では、業務管理者の選任に関するルールが重要なポイントです。
・業務管理者が全員いなくなるまで契約締結の禁止はされない
・業務管理者は他の業務と兼務することができる
・破産して復権を得ていない人は業務管理者になれない
・委託の有無は契約書の形式ではなく実態で判断される
このように、誰が業務管理者になれるのか、どのような状況で選任義務が生じるのかを正しく理解しておくことが大切です。
参考・参照文献
・e-Gov法令検索(デジタル庁)『賃貸住宅の管理業務等の適正化に関する法律』第6条
・e-Gov法令検索(デジタル庁)『賃貸住宅の管理業務等の適正化に関する法律』第12条
・国土交通省『賃貸住宅管理業法制度概要ハンドブック』
参考になった数1
この解説の修正を提案する
前の問題(問8)へ
令和7年度(2025年) 問題一覧
次の問題(問11)へ