賃貸不動産経営管理士 過去問
令和6年度(2024年)
問43 (管理実務 問5)

このページは閲覧用ページです。
履歴を残すには、 「新しく出題する(ここをクリック)」 をご利用ください。

問題

賃貸不動産経営管理士試験 令和6年度(2024年) 問43(管理実務 問5) (訂正依頼・報告はこちら)

賃貸住宅管理業者が、管理を受託している賃貸住宅で空室が出たことに伴い、宅地建物取引業者として媒介業務を行おうとする場合に関する次の記述のうち、不適切なものはどれか。
  • 賃貸住宅管理業者は、媒介報酬として賃貸人から月額賃料の1.10倍に相当する額を受け取る場合、賃借人から媒介報酬を更に受け取ることはできない。
  • 媒介業務の報酬を成功報酬と定める契約を締結することはできない。
  • 賃貸住宅管理業者は、賃貸人から特別の依頼を受け多額の費用を要する広告宣伝などを行う場合は、媒介報酬とは別に広告宣伝費を請求してよいとされている。
  • 賃貸住宅管理業者は、賃貸人の意思に基づいて入居者を決定する必要がある。

正解!素晴らしいです

残念...

この過去問の解説 (3件)

01

本問は、賃貸住宅管理業者が宅地建物取引業者として行う「媒介業務(仲介)のルール」に関する問題です。

報酬の受け取り方や上限額を中心に、広告費の扱いや入居者決定の基本についてもあわせて整理していきましょう。


 

選択肢1. 賃貸住宅管理業者は、媒介報酬として賃貸人から月額賃料の1.10倍に相当する額を受け取る場合、賃借人から媒介報酬を更に受け取ることはできない。

適切

解説

宅地建物取引業法では、居住用建物の賃貸借を媒介(仲介)する際、貸主と借主の両方から受け取れる報酬(仲介手数料)の合計額は「月額家賃の1.10倍(1ヶ月分+消費税)」が上限と厳しく決められています。そのため、貸主からすでに上限いっぱいまで受け取っている場合、借主から追加で報酬をもらうことはできないため、この記述は適切です。

覚えておきたいポイント

・貸主と借主から受け取る報酬の合計額は、最大で「月額家賃の1.10倍」までである

・一方から上限額を受け取った場合、もう一方からは1円も受け取ることができない

選択肢2. 媒介業務の報酬を成功報酬と定める契約を締結することはできない。

不適切

解説

不動産の媒介業務(仲介)における報酬は、入居者が見つかり無事に契約が成立して初めて請求できる「成功報酬」とするのが大原則です。成功報酬として定める契約を結ぶことは日常的に行われており、結んではいけないというルールは存在しないため、締結することはできない。」しているこの記述は不適切です。

覚えておきたいポイント

・媒介業務の報酬は、契約が成立したときに初めて発生する「成功報酬」が原則である

・成功報酬と定める契約を締結することは問題なく可能である

選択肢3. 賃貸住宅管理業者は、賃貸人から特別の依頼を受け多額の費用を要する広告宣伝などを行う場合は、媒介報酬とは別に広告宣伝費を請求してよいとされている。

適切

解説

通常の募集活動にかかる広告費は媒介報酬の中に含まれているため、原則として別途請求することは禁止されています。しかし、「貸主からの特別な依頼」に基づいて、通常とは違う特別な広告宣伝(特別な雑誌への掲載など)を行った場合に限り、例外として実費を請求することが認められているため、この記述は適切です。

覚えておきたいポイント

・通常の広告費は媒介報酬に含まれるため、別途請求することはできない

・「貸主からの特別な依頼」があった場合に限り、例外として実費を請求できる

選択肢4. 賃貸住宅管理業者は、賃貸人の意思に基づいて入居者を決定する必要がある。

適切

解説

管理業者が入居者の募集や審査を代行して行う場合であっても、最終的にその部屋を誰に貸すか(契約を結ぶか)を決める権利は、物件の所有者である貸主(オーナー)にあります。管理業者が貸主の意向を無視して勝手に入居者を決めることはできないため、この記述は適切です。

覚えておきたいポイント

・入居者を最終的に決定する権利は、あくまで物件の所有者である貸主にある

・管理業者は審査などを行うが、決定は貸主の意思に基づいて行わなければならない

まとめ

本問では、宅地建物取引業者として仲介を行う際の「媒介報酬のルール」が重要なポイントです。

・貸主と借主から受け取る報酬の合計は、消費税込みで「家賃の1.10倍以内」に収める

・媒介報酬は原則として成功報酬であり、特別な依頼がない限り広告費は別途請求できない

・入居希望者が現れても、最終的に契約するかどうかを決定する権利は貸主にある

このように、管理業者が仲介業務も兼任して行う際に守るべき、宅地建物取引業法上の基本的なルールを正しく理解しておくことが大切です。

参考になった数2

02

本問は、賃貸住宅管理業者が行う仲介業務に関する問題です。

主に媒介報酬の取扱いを中心に見ていきましょう。

選択肢1. 賃貸住宅管理業者は、媒介報酬として賃貸人から月額賃料の1.10倍に相当する額を受け取る場合、賃借人から媒介報酬を更に受け取ることはできない。

媒介報酬は、賃貸人・賃借人の双方から受け取る合計額が、月額賃料の1.10倍に相当する額までとされています。そのため、既に賃貸人から月額賃料の1.10か月分を受け取るのであれば、賃借人からさらに受け取ることはできません。したがって、この肢は適切です。

選択肢2. 媒介業務の報酬を成功報酬と定める契約を締結することはできない。

媒介報酬は、賃貸借契約が成立したときに支払われる報酬です。つまり、契約が成立した場合に受け取る成功報酬とすることができます。したがって、成功報酬とする契約を締結できないとするこの肢は不適切です。

選択肢3. 賃貸住宅管理業者は、賃貸人から特別の依頼を受け多額の費用を要する広告宣伝などを行う場合は、媒介報酬とは別に広告宣伝費を請求してよいとされている。

通常の広告や物件の調査にかかる費用は、媒介報酬とは別に請求することはできません。ただし、賃貸人から特別に依頼された広告などについては、その実費を請求することができます。したがって、この肢は適切です。

選択肢4. 賃貸住宅管理業者は、賃貸人の意思に基づいて入居者を決定する必要がある。

媒介業務は、賃貸人の依頼を受けて契約の相手方を探し、契約の成立に向けて調整する業務です。しかし、誰と契約するかを最終的に決めるのは賃貸人です。したがって、この肢は適切です。

まとめ

賃貸住宅管理業者が行う仲介業務では、媒介報酬を自由に受け取れるわけではなく、受け取り方や金額にルールがある点を押さえることがポイントです。

参考になった数1

03

この問題は、賃貸住宅管理業者が宅地建物取引業者として行う「賃貸借の媒介業務」における報酬規制と媒介行為の適正性について問うものです。

ポイントは、①報酬規制(上限・二重受領の可否)、②成功報酬の可否、③広告費の扱い、④媒介における意思形成の主体です。

選択肢1. 賃貸住宅管理業者は、媒介報酬として賃貸人から月額賃料の1.10倍に相当する額を受け取る場合、賃借人から媒介報酬を更に受け取ることはできない。

賃貸借の媒介においては、報酬は宅建業法の上限規制の範囲内で受領する必要があります。また、賃貸人から一定の報酬(例:月額賃料1.1か月分など)を受け取っている場合、同一業務について賃借人から重ねて媒介報酬を受け取ることはできません。

したがって本肢は正しいです。

選択肢2. 媒介業務の報酬を成功報酬と定める契約を締結することはできない。

媒介契約を「成功報酬」とすること自体は可能です。宅建業法上、媒介報酬は「契約成立時に発生する成功報酬」が原則的な考え方であり、これを禁止する規定はありません。そのため、「成功報酬契約はできない」とする本肢は誤りです。

選択肢3. 賃貸住宅管理業者は、賃貸人から特別の依頼を受け多額の費用を要する広告宣伝などを行う場合は、媒介報酬とは別に広告宣伝費を請求してよいとされている。

賃貸人の特別な依頼に基づき、通常の媒介業務を超える広告宣伝等の実費が発生する場合には、媒介報酬とは別に実費(広告費等)を請求することが認められています。

ただし、事前の明確な合意と実費性が必要です。

選択肢4. 賃貸住宅管理業者は、賃貸人の意思に基づいて入居者を決定する必要がある。

賃貸借契約の成立においては、最終的に賃貸人の意思に基づいて入居者が決定されます。媒介業者はあくまで媒介者であり、契約当事者を強制的に決定する権限はありません。したがって本肢は正しいです。

まとめ

賃貸住宅管理業者が宅建業者として媒介を行う場合でも、宅建業法の規制に従う必要があります。特に重要なポイントは以下です。媒介報酬は成功報酬が原則(禁止ではない)、報酬の二重取りは不可、広告費は実費なら別途請求可能、契約相手の決定権は賃貸人にあります。


 

参考になった数0